大学病院から個人クリニック、さらには研究機関などでは毎日数多くの検査治具を使用しています。基本的には使い捨てというスタイルとなりますが、昨今では資源の再使用を目指す動きが強まっており、この現場でも再び清潔にして再使用をする光景を目にするようになりました。しかし、医療現場の場合は感染症を防ぐためにも、徹底した除菌・滅菌をしないといけません。ここでは検査治具をリサイクルするために用いる方法を述べていきましょう。
基本となるのは、ウイルスなどを取り除くことになります。古くから利用されている方法は、煮沸消毒です。100度に熱したお湯のなかに検査治具を入れて、約1時間程度の時間で熱すればウイルスを滅菌することができます。その後、アルコール消毒作業をすれば再び注射器やシャーレを活用することが可能です。
ただし、数多くの検査治具を煮沸するには非常に多くの手間が掛かるうえに効率も悪いと感じるでしょう。現在ではプラズマ洗浄機を活用する現場が大半です。これは陽電子と呼ばれるプラス極の電気を帯びた粒子を照射して、検査治具を滅菌することが可能です。机の上における程度のコンパクトな設計で、気軽に利用できるのが魅力となっています。
さらに紫外線も照射する機能を有しており、除菌を実施することも可能です。この2つの方法を駆使すれば、医療用具でも安全・安心にリサイクルをすることができます。現場に見合った方法を採用しましょう。