パソコンやスマートフォンなど人びとの日常生活を支える電子機器を効率的に製造するには、ICソケットが必要になります。ICソケットが集積回路や大規模集積回路を交換・変更するために使われる検査治具です。この検査治具がないと集積回路などを基板へ直接的にハンダ付けしなければならず、交換や変更を簡単には行えなくなってしまいます。電子機器は完成までに何度も集積回路などを交換・変更して性能を試す必要があります。
開発業務を効率的に行い、コストを抑えて高品質な製品を提供するためにICソケットが不可欠です。集積回路はIntegratedCircuitを省略してICと呼ばれており、大規模集積回路はLargeScaleIntegrationを省略してLSIと呼ばれます。これらはフォトリソグラフィという技術で大量生産されているため価格を抑えることができます。フォトリソグラフィとは感光性の物質を使いパターン状に露光させる技術で、素子や配線を個別に組み立てることなく大量生産が可能になります。
ICやLSIは半導体であるシリコンウェハー上に抵抗やコンデンサ、トランジスタなどの素子が組み込まれています。LSIはICの集積度をさらに高めた部品で、電子機器の小型化や高性能化に貢献します。これらを使えば新たに論理回路や増幅回路を作る必要がないためコストと手間を省けます。ICソケットには汎用型とカスタム型、オリジナル型の3種類があるので状況に応じて使い分ける必要があります。
汎用型は金型で大量生産されているので価格が安く気軽に使うことができます。カスタム型は枠を金型で作り中身に改良を加えたタイプでコストパフォーマンスが優れています。オリジナル型は特別に設計されていて高性能なので、電子機器の生産性を大幅に向上させることができます。